花木

バラ栽培 – 梅雨前の鉢増し

こんにちわ、最近暑い日が続いて、すっかり夏といった感じですね。

以前投稿しましたが、私は今年の春からバラ栽培を始めました。
少しずつ勉強していますが、バラが考えることもやることもたくさんあるので、身についたことはドンドン紹介していこうと思います。

本格的な夏や梅雨が始まる前のこの時期にやっておいた方が良いのが鉢増しです。
バラに限らず、多くの植物がこの時期に生育期に入るので、鉢のサイズアップしておいた方が良い時期になります

私もそうですが、皆さんもこの春に新しく苗を購入されているのではないでしょうか。
3、4月に植え付けているとこの時期ぐらいに根が回って、根鉢ができて鉢増しできる状態になります
一度鉢の根をチェックしてみてください。

本格的に梅雨に入ってしまうと高温多湿の気候が続いてしまうので、植え替えによるダメージが少なからず受けてしまいます。
そのため、鉢増しするのであれば、この時期がベストとされております。
この時期を逃すと、暑さが落ち着いてくる8月下旬~9月ぐらいになってしまいます。

もちろん、植物の種類によってダメなものありますので、ちゃんと調べてからやってください。
特にこれから花を付ける夏の花木、実を付ける果樹はやらないようにしてください
例えば、レモンのような果樹をこの時期に植え替えると今付いている実を落としてしまうことがあります。(生理落下)
春の一番花が終わった後の花木や今年の収穫は諦めている果樹の苗木とかがこの時期の植え替えには良いです。

バラはこの時期には一番花が終わっているので、植え替え可能です。
春に購入して、植え付けた新苗、大苗もこの時期になると根が回っていて、しっかり根鉢ができているので、十分に植え替えることができます。
バラは正常に生育している2か月で根が回ると言われています。

鉢増しを行うことでより大きく生育することができる、水持ちが良くなるといったメリットがありますので、やっていきましょう。

鉢増しのメリット

鉢増しを行うメリットには次の2つがあります。

  • 生育を早める
  • 水持ちをよくする

それでは順番に解説していきます。

生育を早める

まず鉢植え栽培の基本ですが、鉢植えのサイズは根鉢に対して一回りぐらい大きいサイズがベストです。
植物は根の湿潤と乾燥を繰り返すことで、より多くの根を出そうとします。
根がたくさん出るとその分、地上部の葉や茎が大きく、たくさん出るようになります。
逆に根がたくさん出ないと地上部がそれ以上育つことはありません。
そのため、小さいサイズの鉢では根を張るスペースがないため、地上部がそれ以上大きくなりませんし、水切れしやすくなります。
大きいサイズの鉢では、根がなかなか乾かないので、生育が悪くなります。

話は戻りますが、4月に植えたバラの苗は株の底まで根が回っているはずです。
そのままの状態では、根を張るスペースがなくなり、地上部の成長もゆっくりになってしまいます。

この鉢のサイズを大きくすることで、根を張るスペースに余裕ができ、より大きく生育することができるようになります。

水持ちをよくする

梅雨が明けると過酷な夏が待っています。
夏に気を付けることはなんといっても水切れです。
どんなに丈夫な植物でも水切れしてしまうと弱ってしまい、最悪枯れてしまうこともありますし、枯れないにしてもその後の生育がとても悪くなってしまいます。

事前に鉢のサイズを大きくしておくことで、水が持ちが良くなり、水切れのリスクを軽減することができます。

新苗 – 鉢増しのやり方

まずは春に植えた新苗の鉢増しです。
バラの鉢増しは2号ずつサイズを上げていきます。
この時期に植え替えのポイントは根鉢を崩さないことです。
生育期の根はより遠くに伸びれるような形をとりながら土をつかんでいます。
もし根鉢を崩してしまうと、また張りなおすところからやり直すことになるので、生育が遅れてしまいます。
そっと根鉢を抜き取り、新しい鉢にそのまま入れることが重要となります。

それで実際にやってみましょう。

これは春に植え付けたバラの新苗です。
ロサオリエンティスのシラノ・ド・ベルジュラックです。
春に購入した時点で4号→6号に鉢増ししました。
鉢増しのやり方は同じです。

そしてこちらが6月の様子です。

2か月もすると2本だった枝が3本に増えて、全体的に葉の数が多くなっています。

この6号鉢からそっと根鉢を抜き、新しく用意した8号鉢にそのままの形で入れます
新しい鉢の底にはあらかじめ土と有機肥料を入れておきます。
根鉢を入れてウォータスペースを合わせます。
この時、高さが合わないようでしたら、土を出し入れして調整しましょう。
根鉢を入れ終わったら、周りの隙間に土を入れていきます。
鉢を叩いたりしながら、隙間が残らないように土を入れてきましょう。(ギュウギュウに押し固めるのはやめましょう。)

最後にしっかりと水をあげたら完成です。

大苗 – 鉢増しのやり方(花後剪定)

この春に新苗だけではなく、大苗を購入された方も多いと思います。
私も大苗を購入して育て始めています。

大苗も新苗同様に鉢増ししておきましょう。
大苗は一番花が終わった後であれば、しっかり根が回っているので、植え替えのタイミングとしてはベストになります。

この春に購入したロサオリエンティスのシャルールの大苗です。
早く大きくしたいので、花は2輪だけ咲かせて、他の蕾は全部取っています。

花後剪定

春の一番花の開花後の剪定です。

このタイミングで切っておかないと、この後の生育期に枝数がしっかりと増えずに、今後の花数が少なくなってしまいますので、しっかりと剪定しておきましょう
また、チュウレンジハバチという害虫の予防にもなります。
この害虫は若い枝の柔らかい箇所に卵を産み付けるのですが、花枝を切ってしまうことで、産み付けられた枝を取り除くことにもつながります。

花が付いている枝を切ります。
基本は分枝している枝の生え際~先端の中間を切って、半分にします。
もし、ツル仕立てのように長さがほしいようであれば、先端の1/3を切りましょう。

鉢増し

新苗と同じように根鉢を崩さないように植え替えます

こちらが植え替え前の大苗です。
大苗はだいたい6号鉢に入っているので、8号鉢に植え替えましょう。

しっかりと根が回ってますので、根鉢を崩さないように取って、有機肥料を底に敷いた新しい土に入れていきます。

最後にたっぷり水を上げましょう。

最後に

この時期の鉢増しは植物の生育上、とても効果的です。
バラに限らず、他の植物にも有効です。
私は他にもラズベリー、プルーンといった果樹を同じ方法で鉢増ししています。

これから暑さが厳しい時期になりますので、なるべく万全な状態で臨みましょう!!