今回はトマトの紹介します。
この時期、ホームセンターや園芸店でたくさん並んでいるので、思わず買ってしまった人も多いのではないでしょうか。
そして家に帰って来てから、気付くのです。あれ?植えるところがない。。
家庭菜園ではすぐにスペースがなくなってしまうので、苗を買いすぎてしまうはよくあることです。
しかし、トマトはかなり強い植物なので、鉢やプランターでも十分育てることができます。いろいろな場所に植えられるトマト、その植え付け方を紹介いたします。
苗選び
トマトには数多くの品種があり、お店で売られている野菜苗の中でも最も数が多いものになるでしょう。
トマトに大玉、中玉、ミニがありますが、家庭菜園の場合はミニが最適です。大玉になるほど十分な水分、栄養分が必要になるので畑のような広大な土壌が必要となります。
色、形、味が様々あり、迷われると思いますが、初めて植えられる方であれば、「アイコ」「千果」といった実をたくさん付けて、樹勢も強い定番品種を選ばれた方が良いと思います。薄皮や糖度の高い品種は水管理が難しい、実が割れやすい、実がたくさん付かないといった特性を持つものも多いので、思ったように収穫できなかったりします。
また、育てるのに自信がない方は少し価格が上がりますが、「接ぎ木」苗を選べばなお良いです。
実生苗
種から育った苗です。
苗を購入する際に特に何も記載がなければ、通常はこの苗になります。価格は安いですが、病気、連作障害が発生しやすい。
接ぎ木苗
樹勢の強い強健な別の品種を根もとにつなぎ合わせた苗です。根の部分が強健な品種なので、良く栄養分を吸収し、病気や連作障害への耐性が強いです。しかし、手間がかかっている分、価格が高くなります。
悪い苗
一般的に良い苗とは、節間がしまっていて間延びしていないもの、根張が良いもの、子葉(双葉)が付いているものが良いとされております。
また、トマトの植え付け適期は1番最初の花が付いたときとされていますので、植え付ける苗はそういったものを選びましょう。
写真の左側が良くない苗なのですが、お分かりでしょうか?
これは節間が長く間延びしています。
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これは子葉が落ちてしまっている苗です。
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苗作り
安価でたくさん苗を用意したいという人やどうしても育てたい品種があるという人は種から自分で育てると良いでしょう。
トマトは強い野菜なので、苗作りも簡単です。
時期や地域にもよりますが、4〜8週間もあれば苗が仕上がります。
私も基本的には種で育てます。
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植え付け
トマトは生育期に肥料分を必要としない野菜です。肥料分が多すぎると茎、葉ばかりが大きくなり、実がつかない「つるボケ」が起こります。
露地の場合は、堆肥、有機石灰を事前にすき込んでおくぐらいで、元肥は必要ないです。
プランター、鉢栽培の場合は市販の培養土だけで十分です。
日当たりの良いところで育てましょう。
露地栽培
事前に土作りが行っておきます。
植え付け場所に穴を空けて、苗の植え付けを行います。すこし溝を作って、ウォータースペースを確保すると水やりがやりやすくなります。
仮支柱を立てて、軽く結んだら完成です。
プランター栽培
10L以上であればどんなプランターでも育ちますが、なるべく底の深い形状のものを選びましょう。
また底が地面にべったり着いているものではなく、底が上がっているものの方が水はけが良いので、そちらを選びましょう。
鉢栽培
鉢のサイズは8号以上のものを選びましょう。大きいサイズの方が保水するので、水やりがらくになります。
水はけの良い方が生育がよくなります。
袋栽培
プランター、鉢を用意するのが面倒という人は培養土等の袋を使って育てることもできます。
袋に培養土を入れて、袋の底の端をハサミで切ります。他にも袋の下部に数カ所穴を空けて、水はけを確保すればOKです。
袋の口は折り上げて丸めておきます。
コンパニオンプランツ
トマトは一緒に育てる相性の良いコンパニオンプランツが多く、代表的なものは下記に記載します。余裕がある方はこれらを一緒に植えると良いでしょう。
バジル:与えすぎた水を吸ってくれる
マリーゴールド:病気の原因になるセンチュウを予防してくれる
落花生:空気中の窒素から肥料分を作ってくれる
今後の予定
植え付け後、トマトは背丈をドンドン伸ばして育ちます。周囲に支柱を数本立てて、グルグルと回す用に誘引し、あまり高さが上がらないようにしましょう。
また脇芽が付くので、それを取っていきましょう。トマトは枝が1本、もしくは2本に仕立てますので、それ以外の枝は栄養が分散されてしまうので、芽のうちに取ってしまいます。
とった芽を挿し芽にすると株を増やすこともできますので、試してみて下さい。