土づくりなしで苗を植える方法|植え穴だけの応急土づくり
※本記事にはアフィリエイト広告(商品リンク)を含みます。紹介しているのは実際に我が家で使っている商品だけです。
こんにちわ、9月は秋野菜の苗が店先に並び始める時期ですね。
今日は「土づくりをしていない場所に、今すぐ苗を植えたい」ときに我が家でやっている方法です。春にキュウリを予定外の場所へ植えたときの記録をもとにまとめました。秋の苗でもやることは同じです。
結論
本来の土づくりは植え付けの2〜3週間前に畑全体を耕して資材を入れ、寝かせておくものです。でも、それが間に合わないときは、植える場所だけ穴を掘り、掘り上げた土に堆肥と土壌改良材を混ぜて埋め戻すことで、鉢植えのような「良い土のかたまり」を作って植えてしまえます。
手順は4つ。①縦横30〜40cmの穴を掘る → ②穴の底に元肥を入れる → ③掘り上げた土に堆肥・石灰・改良材を混ぜる → ④混ぜた土を戻しながら植え付け。
やらないことは、掘ったばかりの土にそのまま植えることと、元肥を根のすぐ下に置くこと(肥料焼けします)。
| 地域 | 茨城県(関東平地) |
|---|---|
| 植えたもの | キュウリの苗(写真は春の記録)。秋どりキュウリ・ブロッコリーの苗でも同じ手順で実施 |
| 植え方 | 地植え(花壇の予定外の場所。粘土質で水はけが良くない土) |
| 作業日 | 2023年4月27日(写真はこのときのもの) |
土づくりが間に合わないのは家庭菜園ではよくあること
植え付け用に場所を整理していたら急に空きが出てきた、どうしても植えたい苗を買ってしまった。家庭菜園ではよくあることです。ただ、予定外の場所なので土づくりはできていません。
野菜の苗は植え付けのタイミングがその後の生育に大きく影響するので、「土づくりをして2〜3週間待つ」わけにはいきません。そんなときに我が家で使っているのが、植え穴の中だけ土を作り替える方法です。

本来の土づくりとの違い|「全体を寝かせる」か「穴の中だけ作る」か
我が家の本来の土づくりは、前の野菜を収穫し終えたあとに畑全体で行います。雑草を抜いて小石や古い根をふるいで取り除き、堆肥・石灰・土壌改良材を入れてクワや剣先スコップで耕し、仕上げに濃いめの木酢液をたっぷりかけて土を活性化させます。これで2〜3週間後に植え付けができる状態になります。
今回の応急の方法は、この「全体を耕して寝かせる」工程を省き、苗の根が伸びる範囲だけ良い土に入れ替えるものです。使う資材は同じです。それぞれの役割を知っておくと、手持ちの資材で応用できます。
| 資材 | 役割 | 例 |
|---|---|---|
| 堆肥 | 土をふかふかにして生育をよくする。微生物に分解されて肥料分にもなる | 牛ふん堆肥、バーク堆肥、腐葉土 |
| 石灰 | 土の pH を調整し、カルシウムなどの微量要素を補う | 苦土石灰、有機石灰 |
| 土壌改良材 | 保水性・排水性の改善、微生物を増やす | もみ殻、くん炭、ゼオライト |
| 元肥 | 植え付け時の栄養。根が伸びた先に置く | 発酵油かす |
植え穴だけで土を作る手順
①植え付ける場所に縦横30〜40cmの穴を掘る
植える場所に縦横30〜40cmほどの穴を掘ります。掘り上げた土を入れ替えて、地面の中に鉢植えのような状態を作り、初期の生育をよくするのが狙いです。

ただ、穴掘りはけっこう大変です。私はちょっとサボって20〜30cmくらいにしました。それでも問題なく育ったので、深さは無理のない範囲で大丈夫です。大きく掘るのは剣先スコップ、穴の壁や底を整えたり根や石をどけたりする細かい作業は山菜掘り(ガーデンナイフ)を使っています。
②穴の底に元肥を入れる
掘った穴の底に元肥を入れます。我が家は発酵油かすです。苗が根を伸ばした先に肥料があるイメージで、穴の底に置きます。

ここで注意したいのは穴の深さです。穴が浅すぎると、植えた苗の根がすぐ肥料に当たって肥料焼けを起こします。元肥の上には必ず土をかぶせてから苗を置きます。
③掘り上げた土に堆肥と土壌改良材を混ぜる
掘り上げた土の一部を捨てて、その分だけ堆肥や土壌改良材を混ぜて入れ直します。苗の周りだけでも栄養のある土にしておくと、初期の生育がよくなります。
野菜なので、基本は牛ふん堆肥(栄養分)と有機石灰(pH 調整とカルシウム補給)があれば十分です。我が家の場合は元の土が粘土質で水はけがよくなかったので、バーク堆肥・もみ殻・有機石灰・ゼオライトをブレンドしました。バーク堆肥ともみ殻で排水性を上げ、ゼオライトで微生物を増やして根腐れを防ぐ狙いです。
④混ぜた土を戻しながら植え付ける
最後に、ブレンドした土を穴に戻しながら苗を植え付けます。ワンポイントとして、植えた場所を周りより少し低くして、ウォータースペース(水がたまるくぼみ)を作っておくと、水やりのときに水が流れ出しません。植え付けたら、たっぷり水をあげて終わりです。

この方法で植えたキュウリのその後
この植え穴方式で植えたキュウリは、普通に土づくりをしてから植えた株と比べて差はなく、ちゃんと育って収穫できました。「応急処置だから生育が落ちる」ということはありませんでした。
秋の苗でも同じです。我が家では秋どりのキュウリとブロッコリーをこの方法で植えていますが、どちらも普通に育ちました。秋は気温が下がっていくので、春以上に植え付けが遅れると育ちきらないことがあります。土づくりを待つより、この方法で先に植えてしまうほうが結果はよくなります。
よくある失敗
掘った土をそのまま戻して植える
穴を掘っただけでは土は変わりません。掘り上げた土の一部を堆肥や改良材に置き換えるところがこの方法の肝です。せっかく掘るなら、必ず混ぜてから戻します。
元肥を根のすぐ下に置いてしまう
浅い穴の底に元肥を入れ、その上にすぐ苗を置くと、根が肥料に触れて肥料焼けを起こします。元肥の上に土をひと層かぶせてから苗を置く、これだけで防げます。
水はけの悪い土に堆肥だけ混ぜる
粘土質の土は、栄養を足しても水がたまれば根腐れします。我が家のように水はけが悪い場所では、牛ふん堆肥だけでなく、バーク堆肥やもみ殻、ゼオライトのような排水性を上げる資材を一緒に混ぜます。
まとめ|今週末やること
土づくりが間に合わなくても、植え穴の中だけ良い土に入れ替えれば苗は植えられます。穴を掘る、底に元肥、掘った土に堆肥と改良材を混ぜて戻す、この3ステップです。
今週末やることは1つだけ。買ってきた秋の苗を、土づくりを待たずに植え穴方式で植えてしまう。畑全体の土づくりは、その苗の収穫が終わってからで間に合います。
使った道具
この記事の作業で実際に使っている道具です。堆肥・石灰・もみ殻・ゼオライトなどの資材はホームセンターで買ったもので、特に商品の指定はありません。
- 金象印 剣先スコップ(浅香工業)(楽天/Amazon) 植え穴を掘るときも、畑全体を耕すときも、大きく掘る作業はこれです
- 千吉 万能スコップ SGT-26(藤原産業)(楽天/Amazon) 本文で「山菜掘り」と書いている道具です。植え穴の壁や底を整えたり、根や石をどけたりする細かい作業に。片側がノコギリ状なので固い土にも突き込めます
- 木酢液(原液100%・紀州備長炭)(楽天/Amazon) 本来の土づくりの仕上げにかけている木酢液。耕したあとに濃いめに薄めてたっぷりかけます
次に読む
時間をかけて本格的に土を作るときの手順は、バラの地植え前の土づくりの記事にまとめています。植え穴の水はけの確認方法や資材のブレンドは、野菜でも同じ考え方です。
→ バラの地植え前の土づくり|秋の植え付け1か月前にやる土壌改良
