ブルーベリーの品種選びと基本の育て方|3系統・受粉・鉢栽培
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こんにちわ、秋の庭づくりを考える季節になりましたね。
今日は、私が果樹の中でいちばんおすすめする、ブルーベリーの品種選びと基本の育て方です。
ブルーベリーは育てやすく、毎年しっかり実を収穫できるので、初めて育てる果樹としておすすめです。鉢植えでも育てられるため、庭に広い場所がなくても収穫を楽しめます。
結論
ブルーベリーは、育てる場所の暑さ・寒さと、実の食べ方に合わせて系統を選び、酸性の用土で育てる果樹です。大粒の実をそのまま楽しみたいならハイブッシュ系、たくさん収穫してジャムなどにも使いたいならラビットアイ系が選び方の目安になります。
実を収穫するためには、同じ系統で開花時期が重なる別品種を2本そろえるのが基本です。ただしハイブッシュ系は1本でも結実する品種があります。2本そろえれば受粉しやすくなり、実つきも良くなります。
やることは4つ。①気候と食べ方に合う系統を選ぶ、②受粉相手になる別品種をそろえる、③ピートモスと鹿沼土をベースにした用土で育てる、④夏は株元をマルチングし、剪定で古い枝を新しい枝へ更新する。
やらないことは2つ。普通の培養土だけで植えること(好む酸性の土にならないため)と、冬に枝先を一律に大きく切ること(花芽も落として、その年の収穫を減らすため)です。
3系統の違いを、気候と食べ方で選ぶ
ブルーベリーは北アメリカ原産で、アメリカでも広く栽培されている果樹です。春に花が咲き、夏に実を収穫し、秋から冬に葉を落として休むという流れで育ちます。季節の変化を楽しみながら、毎年の収穫を目指せる落葉樹です。
家庭で育てるブルーベリーは、主にノーザンハイブッシュ・サザンハイブッシュ・ラビットアイの3系統に分かれます。「系統」は、性質の近い品種をまとめたグループのことです。その中に、ブルークロップやミスティといった個々の品種があります。
まず、気候への向き不向き、果実の特徴、収穫の早さを比べてみましょう。収穫の順序は系統を選ぶ目安で、具体的な時期は品種や育てる地域によって変わります。
| 系統 | 暑さ・寒さの特徴 | 実と食べ方の目安 | 収穫の早さ |
|---|---|---|---|
| ノーザンハイブッシュ | 寒さに強く、涼しい地域向き。夏の暑さに注意 | 甘みと酸味のバランスがよい大粒の品種が多く、生食に向く | 夏の前半が中心 |
| サザンハイブッシュ | ノーザンより暖地向き。夏も乾燥対策をする | 大粒の実を生で楽しみたいときの候補 | 早い時期から収穫できる品種が多い |
| ラビットアイ | 暑さに強く、暖かい地域向き。寒冷地では耐寒性を確認 | 実数が多く、甘みの強い品種が多い。まとめてジャムなどに使いやすい | ハイブッシュ系より遅め |
大粒を生で楽しむならハイブッシュ系
ハイブッシュ系には、甘みだけでなく酸味もほどよく感じられる、大粒の品種が多くあります。摘んだ実をそのまま食べる楽しみを重視するなら、まずハイブッシュ系から選ぶとよいでしょう。
ノーザンハイブッシュは寒さに強い一方、暑い夏の管理に気を配ります。サザンハイブッシュは暖地で育てやすいように改良された系統なので、ハイブッシュ系の中でも育てる地域に合わせて選び分けます。
たくさん収穫して加工するならラビットアイ系
ラビットアイ系は、ハイブッシュ系に比べて収穫が遅い品種が多く、たくさん実をつけるのが魅力です。粒の大きさよりも実数と甘みを楽しみ、ジャムなどにまとめて使いたいときの候補になります。生の実も楽しみながら、まとまった収穫を加工に回せます。
樹形(枝の伸び方や木全体の形)も選ぶときに見ておきたいところです。私が育ててきた株では、ハイブッシュ系は上へ伸び、ラビットアイ系は枝が横へ広がるものが多くありました。ラビットアイを置く場所は、鉢の大きさだけでなく、枝が広がる幅も考えておきます。
我が家は茨城県の関東平地で、ノーザンハイブッシュ・サザンハイブッシュ・ラビットアイの3系統すべてを育てています。系統ごとの違いを見ながら、鉢植えでも毎年の収穫を楽しんでいます。
受粉相手には、花の時期が重なる別品種を選ぶ
受粉とは、花粉が雌しべにつき、実をつけるための最初の段階です。ブルーベリーを選ぶときは、実の味や大きさと合わせて、受粉相手になる別品種を一緒に選ぶことが大切です。
ラビットアイ系は、同じ系統の別品種を2本以上そろえます。同じ品種を2本買うのではなく、違う品種を組み合わせてください。花が咲く時期も重なっている必要があります。相手の花が終わってから自分の株が咲く組み合わせでは、花粉をやり取りしにくいからです。
ハイブッシュ系には、1本でも実をつける品種があります。限られた場所で1本から育て始めることもできますが、相性のよい別品種があるほうが実がつきやすくなります。収穫を楽しむための苗選びなら、最初から受粉相手まで考えておきましょう。
苗を選ぶ順序は、育てる地域に合う系統を決める→食べ方に合う品種を選ぶ→花の時期が重なる受粉相手を選ぶ、です。すでに1本育てている場合は、その品種名を確認してから買い足す相手を探します。
鉢植えでも収穫できる。用土は酸性に整える
①置ける広さに合わせて、鉢か地植えを選ぶ
木を大きく育てたいなら地植えが選択肢になります。庭に十分な場所がなくても、ブルーベリーは鉢植えで実を収穫できます。鉢栽培なら、使う用土も自分で用意しやすくなります。
鉢の中で根を伸ばせる広さを確保し、株の生長に合わせて鉢を大きくしていけば、鉢植えでも収穫量を増やしていけます。置ける鉢の大きさと枝の広がりを見ながら育てるのがよいでしょう。

②ピートモスと鹿沼土をベースにする
ブルーベリーの用土で大切なのは、酸性の土を好むという性質です。他の草花と同じ感覚で普通の培養土だけを使うと、ブルーベリーに合う土を用意できません。
用土には、無調整ピートモスと鹿沼土をベースにしたものを使います。無調整ピートモスは酸度を調整していない酸性の資材、鹿沼土は酸性で水はけを確保しやすい粒状の土です。ブルーベリー用の土を用意するという意識を持っておきましょう。
ピートモスは、使う前にバケツで水を含ませます。乾いたままだと水を弾いてしまうためです。植え付けやマルチングの準備では、先にしっかり吸水させてから使います。

季節の管理は、乾燥対策と枝の更新を押さえる
①夏は株元をマルチングする
ブルーベリーは水をよく欲しがり、夏場は乾燥に注意が必要な植物です。特に鉢植えでは、暑い時期に用土が乾きやすくなります。夏など乾燥しやすい季節は、株元をマルチングして守ります。
マルチングは、土の表面を資材で覆うことです。私は吸水させたピートモスを株元に敷いています。土の表面を覆うことで水分が逃げるのを抑え、夏の地温の上昇も和らげるためです。敷いたものが薄くなって株元の土が見えてきたら補充します。

②樹形は夏剪定、冬は花芽を残して整理する
落葉樹の剪定は冬に行うのが基本ですが、ブルーベリーは冬の時点で枝先に翌春の花芽がついていることを意識します。花芽は花になる芽のことで、夏の終わりから形成されます。冬に先端を大きく切ると、花を咲かせる部分も一緒に落としてしまいます。
私は、収穫後の夏剪定で枝の骨格と樹形を作っています。冬は花芽を見ながら不要な枝を取り除き、形を整える程度にしています。花芽のついた枝先を大きく切らずに済むよう、夏と冬で作業を分けています。

収穫後の枝づくりとお礼肥の具体的な作業は、ブルーベリーの夏剪定・お礼肥の記事にまとめています。
③古い枝を、株元から伸びるシュートへ更新する
ブルーベリーは、同じ枝を長く残したままにすると、だんだん枝が古くなって実をつける力が落ちてきます。毎年実を楽しむためには、古くなった枝を取り除き、新しい枝へ入れ替えることが大切です。
株元から勢いよく上がってくる新しい枝を「シュート」と呼びます。この枝を次の主力として育て、古い枝と順に交代させていきます。不要な枝を取るだけでなく、これから実をつける枝を残して育てるという考え方です。
枝の更新を繰り返すことで、長い期間、実を収穫する楽しみを続けられます。剪定するときは、今の樹形と合わせて、次に主力になる新しい枝も見ておきましょう。
④根を崩して用土を替えるのは、落葉後にする
古い用土を落とし、根鉢(鉢の中で根と土がまとまった部分)を崩して植え替える作業は、落葉後の休眠期に行います。葉を落として生長を休んでいる時期なら、根を扱う植え替えを進めやすいためです。
根を崩さず、ひと回り大きい鉢へ移す「鉢増し」は別の作業です。私は8月下旬〜9月中旬に行い、秋に根を伸ばせるようにしています。鉢増しと、冬に用土を入れ替える植え替えを区別しておきます。
ブルーベリーでよくある失敗
同じ品種を2本そろえてしまう
実をつけるために2本買っても、両方が同じ品種だと、別品種の受粉相手をそろえたことにはなりません。ラベルの系統と品種名を確認し、花の時期が重なる別品種を選びます。
普通の培養土だけで植えてしまう
他の草花に使っている土をそのまま使うと、ブルーベリーが好む酸性の用土を用意できないことがあります。無調整ピートモスと鹿沼土をベースにして、植える段階から土を整えておきます。
冬に枝先をまとめて短くしてしまう
木を小さくしようと冬に枝先をそろえて切ると、翌春に咲く花芽もたくさん落としてしまいます。夏に樹形を作っておくと、冬は花芽を見ながら不要な枝を整理できます。古い枝だけでなく、更新用のシュートにも目を向けます。
まとめ|今週末やること
ブルーベリーは、系統と受粉相手を選び、酸性の用土と乾燥対策を用意すれば、鉢植えでも収穫を楽しめる果樹です。育て始めてからは、夏の枝づくり、冬の整理、古い枝から新しいシュートへの更新をつなげていきます。
今週末やることは、育てたい苗、または手持ちの株のラベルで、系統と品種名を確認することです。 名前が分かれば、気候に合うか、どんな実を楽しめるか、どの受粉相手を選ぶかを順番に考えられます。
使った道具
鉢栽培の用土づくり・マルチング・剪定に使っている道具と資材です。
- 無調整ピートモス(楽天/Amazon) 酸性の用土づくりと株元のマルチングに。水を含ませてから使っています。
- 鹿沼土(楽天/Amazon) ピートモスと混ぜて、用土の水はけを確保するために使っています。
- 千吉 剪定ばさみ(藤原産業)(楽天/Amazon) 夏の枝づくりと冬の不要枝の整理に使っています。
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苗を選んだあとの季節の作業は、ブルーベリーの秋の管理|収穫後から冬までの肥料・植え替え・準備へ。鉢増しやピートモスの補充を写真で紹介しています。
