果樹

ブルーベリー – 収穫後に必ずやる夏剪定・お礼肥

連日猛暑で夏真っ盛りになりました。
さて皆様はブルーベリーは育てておりますでしょうか?
家庭でも育てやすい果樹の代表として人気があるので、育ててる方も多いと思います。
品種により早生~晩生がありますが、地域にもよりますが、8月になると晩生品種の収穫も一段落してきます。

今年たくさん収穫できて、また来年の収穫も楽しみなのですが。
もし収穫後に何もしなければ来年の収穫量はかなり減ってしまいます。もしかしたら、実を付けなくなる可能性もあります。
今年あまり収穫できなかったという人は去年の収穫後に何もしなかったのではないでしょうか。

今回は来年もたくさん実を付けさせるためのブルーベリーの収穫後の夏管理をご家庭向けに説明したいと思います。

はじめに

我が家ではいくつかの品種のブルーベリーを鉢植えで育てております。
鉢植えで育てられているご家庭が多いと思いますが、地植えの場合も管理の方法は同じです。

収穫後にやらないといけない作業は次の3つになります。

  • 夏剪定
  • お礼肥
  • マルチング

夏剪定

ブルーベリーは四季折々で剪定作業が必要となる果樹ですが、この夏場は主に不要枝の除去と切り戻しを行います。

不要枝の除去

まずは株の下から見ていって、明らかに不要な枝を切っていきましょう。

実が付いていた部分

まず切らなければならない箇所が実が付いていた部分です。
この部分はその後枯れてきますので、無駄な栄養分を取られる前に早めに切る必要があります。

収穫後なのですぐにわかると思いますが、写真のように実が付いていた部分は全て切ってしましょう。
ある程度伸びた枝であれば先端だけ切りましょう。

こういった短い枝は根元から切りましょう。

細いヒョロヒョロした枝

次に切るのが細いヒョロヒョロした枝です。
夏になると新しい枝がどんどん出てきていますが、その中には弱弱しい枝もあります。
実を付けていた枝、実が付いていない枝に関わらず、こういった枝は全て根元から切ってしまいましょう。

「細い枝からは細い枝しか出ない」ので、こういった無駄な枝は切ってしまい、太い枝に栄養分が回るようにしたり、新しい太い枝が出るように株を栄養を蓄えさせたりすることが重要です。

こういった枝です。
根元付近から細い枝が出ていることが結構ありますが、この枝は大きくならないので育てても何もいいことがないです。

細い枝に実が付くことも多いので、こういった枝は収穫後に切ってしまいましょう。

枯れ込んだ枝

夏になると病気、水切れ等で枯れた枝が出てきます。
茶色でしなしなになっているので見ればすぐわかると思います。
そういった枝を放置すると病気が他の枝に移ることにつながりますので、切ってください。

切り戻し

不要枝を一通り取り除いたら、太い枝の切り戻しを行いましょう。
切り戻すことで枝が分枝して、株のボリュームが上がりますし、全ての枝に均等に光が当たるようになるので、生育が良くなります。
切った後に株を上から見て、枝の重なりがなく、きれいな放射状になっていればベストです。

よく伸びた枝

夏になると他の枝と比較して良く伸びた枝が出てきます。
もともとの枝が成長して伸びたり、春に新しく勢いのある枝が出たりして、徒長した枝が見られるようになります。

こういった枝は栄養分を多く持っていってしまうので、切り戻して他の枝に合わせるようにしましょう。
切るときは1/2~1/3程度になるように切りましょう。

切るときは節の芽の向きを見て下さい。
切る箇所のすぐ下にある節の芽が新しく出てくる枝の方向になりますので、伸ばしたい方向になるように切りましょう。

交差、重なる枝

剪定の基本になりますが、交差している枝、他の枝と重なる枝を残しておくと、枝が込み合って、生育不良につながりますので、切りましょう。

他の枝と重なる枝は片方の枝に光が当たらなくなりますので、いらない方の枝を短めに切り戻します。

交差している枝もいらない方の枝を短めに切り戻します。

ボリュームが足りない箇所

これはちょっと難しいですが、余力があればやってみてください。
株全体を見ると枝があまりなくて空間が開いている箇所が見つかることがあります。
こういった箇所があると株の見栄えが悪くなります。

このような箇所を埋めたい場合は枝をかなり下部の方で切ります。
下の方で切ることで根元付近から分枝してくることでボリュームを上げることができます。

写真のように下部の方で切ります。
株の左側をかなり切り詰めています。

お礼肥

剪定をした後の作業ですが、肥料をしっかりあげましょう。
ここで肥料をあげることで来年実を付けるための栄養をためたり、切った枝を伸ばしたりします。

肥料の種類は化学肥料、特にゆっくりと長く効くIB化成がおすすめです。
有機肥料は夏場は発酵・分解がすごいスピードで行われるため、発酵熱で土の温度が上がり根を痛めてしまったり、肥料分が効きすぎで生育不良になったりすることがあるので、控えたほうが良いです。

マルチング

これは収穫後の作業というわけではありませんが、この真夏の時期にはやっておきましょう。
ブルーベリーはかなり水をよく吸う植物です。
夏場は土の水分がすぐになってしまうので、水切れを起こしやすくなります。
ブルーベリーは乾燥にも強いので、すぐ枯れるということはありませんが、水切れを起こすとその後の生育が悪くなってしまいます。

こまめな水やりが重要なのですが、鉢植えの場合はそれでも水が切れることがあります。
また、水やり自体も大変です。。

そんな時はマルチングを行います。
マルチングは土の上に藁やウッドチップを敷き詰めることで、土が直射日光にさらされないようにする手法です。
これにより、土が水分を長く保持できるようになり、温度が上がることを緩和してくれます。

ブルーベリーのマルチングでおすすめなのがピートモスです。
ブルーベリーは酸性養土を好みますので、酸性のピートモスが相性が良いです。ピートモスは苔を乾燥させたものなので、水をよく吸って保水するので、マルチングにとても向いています。

バケツにピートモスを入れて後に、水をバケツがいっぱいになるまで入れます。
ピートモスは最初水を弾くので、半日ほど置いてピートモスが水を吸うのを待ちます。
ピートモスが良く水分を含んだら、株元の土に敷き詰めます。

こんな感じになります。